神の子、ハメド、遂に最終章です。書く前は我々にとっては印象深いアメリカデビュー後の活躍、オギー・サンチェス戦の戦慄のノックアウトや、まさかのバレラのハメド攻略こそがハイライトなのかとおもっていましたが、人生は弓矢の弧のごとく、終わってみればケビン・ケリーとの闘い、アメリカデビューこそがハイライトだったのかもしれません。ケリーのハイライトがそうであったように。
いつもタイトルを決めないでダラダラ書いた後に適当に決めているのだが、ハメドに対しては本当は鬼束ちひろの「月光」から
I am God's child.
この腐敗した世界に堕とされた
How do I live on such a field?
こんなもののために生まれたんじゃない
このフレーズがピッタリだとおもっていました。
長いので使えませんでした。
世界に突如産み堕とされた異端児であり、不機嫌で生意気で退屈そうで、常識はずれの圧倒的なパフォーマンスを披露する人間を超えた存在なんじゃないかという畏怖すらありました。
そしてなぜ今ハメドを取り上げたのかといえば、勘のいい方ならご察しだろう、井上尚弥の快進撃と絶賛の嵐に疲れた部分があったからです。その礼儀正しくスマートな人間性、極めて正統で穴のないボクシングスタイルも全く異なる両者だが、
世界を震撼させる、歴史を動かすほどの逸材かもしれないという点では一致しています。
ハメドだけと言わず、超人級といわれる偉大なファイター達の思考や栄枯盛衰を復習しつつ、どのような未来を切り開いていくのかという興味があり、改めて過去の偉人について書き連ねてしまいました。
最後までお読みくださった皆様ありがとうございました。
本当に凄いボクサーでした。
ある種の魔法、奇跡のような存在だったから、負けても続けるようなプランはなかったのかもしれない。一瞬の夢だったのだ。
全てを手にし、好きなだけ食いたい気持ちはすごくよくわかる。
理由はこれだな。