アメリカ 絶対ヒーロー/( リトルハンドオブストーン)マイケル・カルバハル ボクシング人気が最も熱い、ヒスパニック系アメリカ人として、オリンピックメダリストの勲章と、クールで愛らしい風貌、シャープで好戦的なファイトスタイル、良きライバルに恵まれて、マイケル・カルバハルはライトフライ級だけで最初の100万ドルファイターになった。 ”小さな石の拳”はパンチこそロベルト・デュランのように強かったが、... プクー
ベネズエラ 小さなライオンの大きな拳/(トリト)レオ・ガメス ロマン・ゴンザレス、ドニー・ニエテス、ミニマムから4階級を制した偉大なファイターの名前に井岡一翔が加わった。しかし彼らの前にもう一人、日本人は決して忘れることのできぬ、小さなライオンがいた。 日本が育てた、生んだといっても過言ではない、出来過ぎた4階級王者だった。... プクー
メキシコ 隻眼となった魔術師/(マグニフィコ)イスラエル・バスケス 昔、日本の名護明彦が、練習仲間のバスケスの方がパッキャオよりもパンチが強いと言っていた気がする。男らしい殴り合いを得意とするメキシコの傑作スーパーバンタムの一人、激闘王という名にもっともふさわしい試合を演じてきた。身長は今の井上尚弥と同じくらい。当時、このバスケスと激闘、殴り合いができた日本人はいただろうか、いやいなか... プクー
キューバ ボクシングと人生は永遠の学び/ペドロ・ディアス 今回はロマチェンコもビックリ!とびきりのファイターが出てきます。 ボクサーではなく世界的名トレーナーの回顧録です。偉大なボクサーを語る、回想する時、ボクサー本人よりもトレーナーの視点、視線の方が客観的で冷静で正確です。世界トップのプロアマ両方のトレーナーをしてきたペドロ・ディアスが語るボクサー達を全員知っているのであれ... プクー
タイ 星のバンザイ王子様/ムアンチャイ・キティカセム 日本人にもお馴染みのと書いて、相手をしたのは日本人ではなくユーリだけだったのだな。(最後の余計な試合を除いて)そしてこんなに短く駆け抜けた王者であったのだ。ユーリだから勝てたのであって他の日本人には無理だったであろう。バンザイ王子というのは私がつけたニックネームです。... プクー
メキシコ pickup さよならも言わずに/(Siri=シリ)オルランド・サリド いくつもの困難がありました。人生の中で私は誰からも信用、認識されていませんでした。世界王者になるのに時間がかかりましたが、自分の人生で初めて信用を得られることができました。... プクー
ロシア 最強の無名という運命/オルズベック・ナザロフ 男にとって幸せとは、好きな仕事とそれに見合った給料があること。そして愛すべき家族がいること。私は日本を愛しています。どうか私のことを覚えていてください。... プクー
メキシコ 100万ドルのゴーン・ベイビー・ゴーン/(チキータ)ウンベルト・ゴンザレス ウンベルト・ゴンザレスとマイケル・カルバハルこそが正しくミリオンダラーベイビーであり、軽量級ではじめて100万ドルを超えるファイトマネーとなったビッグネームだ。王者になる前から無冠の帝王と言われ、その名に恥じぬ通りアジア最強であった張正九もあっさり下し、この階級もアジアを超えていくのかと無力感に襲われた。... プクー
アルゼンチン アルゼンチンの殴り坊主/El Chino (エル・チノ)マルコス・マイダナ マルコス・マイダナは10年代前半にジュニア・ウェルター級とウェルター級で世界タイトルを獲得した。最後の試合で、このアルゼンチン人のファンフレンドリーなスタイルは、フロイド・メイウェザー・ジュニアに最も困難な挑戦の一つを与えた。... プクー
メキシコ クリアカンのライオンの陰で/ホセ・ルイス・カスティージョ かつて読んで見逃していたのは、メイウェザーへの評価が高すぎつまらなかったから。初戦はカスティージョが勝っていたといえるほどの試合を演じたのに、あまりにメイウェザーを評価しすぎじゃないかと。その後、ホエル・カサマヨールがカスティージョの戦術面を高評価していたり、コメントで「坂本がいいところなく敗れたバサンを一方的に下した... プクー
アフリカ 怪物前夜/レーロホノロ・レドワバ 代役のアップセット、ジョシュアに勝ったアンディ・ルイスの話題が熱いですが、もっと強烈なのがありました。Lehlohonolo Ledwaba、どう読むのかわからないので、日本ではリーロ・レジャバなんて言われていましたが、ジョー小泉氏が絶賛しており、特に何かに秀でたファイターではなかったがバランスがよく柔軟でしなやかで伸... プクー
キューバ 悲しみのストラテジー/ホエル・カサマヨール かなりマニアックな選出。ギジェルモ・リコンドーのルーツともいえる匠のキューバンだが、プロで階級を上げたのが幸いし、後に続くリコンドーよりはライバルに恵まれた。でも応援してくれるファンはいつも少なかっただろう。フライ級の金メダリストだったユリオルキス・ガンボアもプロでやっていくために増量しただけなのかもしれない。... プクー
メキシコ 死ぬまでやめないロリポップボーイ/ホルヘ・アルセ メキシコ初の5階級制覇(暫定を除けば4階級)を成し遂げた男をご存知だろうか、遠い過去の偉大なレジェンド達ではなく、あの、身近な存在のようでいて、決して日本人と交わることのなかった小さなやんちゃ坊主、ホルヘ・アルセ。最後は6階級制覇へのチャレンジまでした激闘王のTravieso(トラビエソ、やんちゃ坊主)... プクー
アメリカ 通じなかったメンチ切り/ウィリアム・ジョッピー ウィリアム・ジョッピー、日本人初のミドル級王者、竹原慎二からベルトを奪い、引退に追い込んだ因縁の王者だが、憎きとか悪い印象は全くない。やはりミドル級の王座はすごいんだなと感じただけだ。そんなジョッピーが竹原の事を振り返っています。 あの試合を最後に引退した竹原と対照的に、2度の王座獲得を含め、長くしぶとく活躍することに... プクー
アルメニア We don’t know pain(痛みを知らない)アーサー・アブラハム トレーナーが教えてくれたのは、困難に直面したときにそれを受け止められる者だけが、本当にビッグになれるということだった。僕とトレーナーのモットーは、We don’t know pain(痛みを知らない)です。... プクー
アルゼンチン 飴と鞭(ラティゴ)/ファン・マルチン・コッジ 世界王者が遥かに遠い存在だった頃、日本人との対戦、来日も厭わず戦ってくれた王者の一人がファン・マルチン・コッジだった。しかし日本屈指のハードパンチャーとは異質な強打、鞭のようにしなるその豪打はホンモノの世界を感じさせた。やはり世界は遠いままだった。... プクー
アフリカ 君はどこからやってきたのか/Carousel Kid(回転木馬)ブヤニ・ブング 本場アメリカはアマチュアキャリアがないとプロになれないという話だが、世界はそんなエリートばかりじゃない。ボクシングに対する情熱も、憧れのヒーローもいなかった。貧困を脱出する手段はこれしかない、これに集中していれば嫌な事は忘れられるからと必死に没頭してきた少年はやがて金メダリストを打ち破った。... プクー