メキシコ 忘れられた伝説/(マエストロ)ホセ・ルイス・ロペス ヨリボーイ・カンパスを紹介した際に出てきた、最強の「無冠の帝王」ホセ・ルイス・ロペス。実際は無冠ではないが彼の記録は第5代WBO世界ウェルター級王者(防衛0)たったこれだけだ。自分のためにもそんな彼の知られざる足跡を残しておくことにする。... プクー
メキシコ 異形の拳/(ティファナ・トルネード)アントニオ・マルガリート アントニオ・マルガリートは2000年代、ウェルター級のブギーマンとして活躍し、その間に3つの世界タイトルを獲得した。アグレッシブでオールアクション、熱いスタイルと鉄のアゴで知られていた。... プクー
メキシコ 怪物がみた真の怪物/(ヨリボーイ)ルイス・ラモン・カンパス 本名よりヨリボーイ・カンパスとして知られる彼は今のボクシング界にはいないタイプの猛烈タフなスラッガーだ。世界初挑戦まで56戦全勝50KO、王者は時のP4Pフェリックス・トリニダードだった。71戦目でようやく世界王者になった苦労人。というよりはリングの陽気なおっさん、怪物だった。 2019年現在、今なお引退しておらず、試... プクー
アメリカ ボクシングの神に愛されたビッグベアの建設家/アベル・サンチェス ゴロフキンとアベル・サンチェスはカネロ戦を最後に決別した。トレーナーと選手の出会いと別れはいつの時代にもあるものだ。ここで手に入らない新しい何かを求めて選手は去っていく。3年ほど前、ケル・ブルックとの試合前の記事なのでゴロフキンの名参謀としてのサンチェスになりますが、個性的で数奇なトレーナー人生といえるだろう。... プクー
アメリカ 処刑者は家主様/(ザ・パニッシャー)ポール・ウィリアムス 日本の石田順裕とも戦った、ポール・ウィリアムスはそれがまさかのラストファイトとなった。ドミトリー・ピログも石田が最後の相手となった。これは神のいたずらか・・・身長185センチ、リーチは208センチというサイズを誇るウィリアムスはウェルター級を作れたがミドル級の本格派にも勝ってしまう規格外のスケールだった。カネロ戦が内定... プクー
アメリカ 春夏秋冬そして春/(Second To)マイケル・ナン マイケル・ナンのSecond Toというニックネームはレナードやハーンズに続く、次世代のスーパースターという意味だとおもうが、残念な事に日本人的に直観的に感じる、2番目の男=1番になれなかった男という意味の方がしっくりくる。 詳しい事情はわからないが、絶頂期に浮かれてしまった部分があったようなキャリアであり、栄光とその... プクー
フィリピン 拝啓 運命の女神さま/ジェリー・ペニャロサ 馴染み深く、懐かしい名前をみつけたので紹介します。もちろん、インタビューの中には日本人も出てきます。思えば彼のボクシング人生は数奇な運命に翻弄されたものだった。彼の言葉、総括には全く同意するばかりだ。... プクー
フランス 新しい人生/マヤル・モンシプール なかなか含蓄のある内容です。最近はアマチュアエリート、キッズの頃からボクシングをやっていないとなかなか頂点には立てませんが、こんな成功物語もある。マヤル・モンシプールの努力と献身を知っていれば、雑草にだって無限の可能性は広がっているとわかる。何よりも不屈、不滅の男だった。... プクー
アメリカ パーネル・ウィテカー永遠なれ!最高の相棒/ジェームス・バディ・マクガート ウィテカーの急逝を受けて、多くの偉大なボクサーからの追悼メッセージをみかけましたが、ここではそのカウンターパートとして、ウィテカーも高く評価していたバディ・マクガートを紹介し彼とウィテカーの偉大さを再確認したい。 みんなバディと呼ぶが、本名はジェームス・ウォルター・マクガートであり、Buddyはニックネームだ。そして、... プクー
アメリカ アンタッチャブルスイートピー/パーネル・ウィテカー 昨晩、”スイートピー”パーネル・ウィテカーが交通事故で亡くなったという訃報を聞いた。 55歳、速すぎる死・・・まさか、あのウィテカーが・・・きっと彼のボクシングのように車の往来をあの素早いフットワークとディフェンステクニックでかわそうとしたのではないかと不謹慎にも想像してしまった。 ディフェンスの天才とはウィテカーの事... プクー
アルゼンチン マエストロ "El Huracan"(ハリケーン)オマール・ナルバエス いつかは新しいスターが現れ、私を乗り越えていくだろうと意識していた。日本の怪物には驚かされたよ。誰もが承知のように、彼のポテンシャルは高く、打撃にパワーがあった。彼の爆発力、パンチの強さには驚かされました。何年もかけて、彼がパウンド・フォー・パウンドで最高の選手の一人であることをみんなが認めるように、私も認める。... プクー
アメリカ 闇の子供たち/史上最強のヘビー級王者ソニー・リストン 名前だけは知っている。モハメド・アリが世界王者に、ヒーローになった時の相手として。 しかしそこには暗く、虚しく悲しい秘話、真実があったのだ。 ニュアンス訳ですが是非読んでみてください。 ボクシングは国を、時代を、文化を写す鏡であることがわかる内容です。... プクー
イギリス リングは哲学を超越する/(シンプリー・ベスト)クリス・ユーバンク そして最後にユーバンク、私の自己満足もこれにて終了。ナイジェル・ベンのような狂犬を倒し出てきたのはユニークな顔をした得体のしれないファイターだった。当時は意味がわからなかったが、ベンにない個性と特徴を備えた名王者だった。ボクシングというのは本当に奥が深い。... プクー
イギリス 哀しき狂犬病/(ダーク・デストロイヤー)ナイジェル・ベン 怖くて観れない試合がある。ナイジェル・ベンVSジェラルド・マクラレン。 ジェラルド・マクラレンは恐らく史上最高のパンチャーで今のゴロフキン以上だろう。狂犬のようなベンが牙をむき、マクラレンは障害者となってしまったが、あまりに壮絶な試合で今ならベンのレフリーストップ負け、あるいは反則負けだろう。なぜレフリーは試合を止めな... プクー
アイルランド 我学ぶ強靭ゆえ/(The Celtic Warrior=ケルトの戦士)スティーブ・コリンズ ミドル級の英国2代巨頭、ナイジェル・ベンとクリス・ユーバンクの時代を終わらせたのは一人のアイリッシュだった。彼らを倒した勢いそのままに7度の防衛に成功し勝ったまま引退した。そこにはファイターにしかわからない、ファイターゆえの挫折と学び、理由があった。... プクー
アフリカ アフリカンビューティフルジャバー/(パトリシオ・アリ)スンブ・カランベイ 1980~1990年代の怖い時代のミドル級、これまた日の当たるビッグ4(デュラン、ハーンズ、ハグラー、レナード)の裏舞台を温めた日陰の存在だが、キャリアをみるとすさまじく、その映像をみても驚きだ。当時こんなアフリカンがいたのだと。特にジャブ、カランベイこそ、アイク・クオーティーに連なるアフリカンジャバーの神様ではないか... プクー
ジャマイカ 永遠の巨匠/(ボディスナッチャー)マイク・マッカラム ボディスナッチャーとは本来「屍体泥棒」を指す意味らしい。しかしこのニックネームは永遠に彼だけのものだ。ビッグ4(デュラン、ハーンズ、ハグラー、レナード)が大活躍、人々の関心と熱狂の中心であった時代に避けられ続けていた匠がいた。静かに、誰よりも長く現役を続け、3階級を制しその名を刻んだ。... プクー
イギリス 坂道や悪路を走った後には/奇跡の人(The Force)マイケル・ワトソン 聖バレンタインデーの虐殺、スリラー・イン・マニラ、モントリオールの乱闘、それらの歴史を作った偉人には共通の特徴がある。熱き心、願望、強い意志・・・それらをどんなに足しても、元2度の世界挑戦者、マイケル・ワトソンの24年間の戦いには及ばない。... プクー