エネミーライン(いつも強敵)/(Junito)ミゲール・コット

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その夜すべてが完成されたと感じました。
私は4人の子供の父親、一家の長として家族全員の未来のために戦ってきた。動機として必要なのはこれだけです。

アマチュアボクシング: 114戦91勝23敗
プロボクシング: 47戦40勝(33KO)6敗

ミゲル・コットは約17年のプロキャリアで4階級で世界王者になった史上初のプエルトリカンだ。

コットはロードアイランド州プロビデンス生まれだが、2歳の時にカリブ海の先祖の家に引っ越した。11歳でボクシングをはじめ、世界ジュニア選手権銀メダル、世界選手権、オリンピック出場、125勝23敗のアマチュア記録を残した。

2001年トップランクからプロデビュー、瞬く間にWBO世界スーパーライト級王座、WBAウェルター級王座を獲得した。その中でもザブ・ジュダー戦、シェーン・モズリー戦が印象的だ。どちらも地元を離れ、ニューヨークのマジソンスクエアガーデンで戦った。

コット自身はザブ・ジュダーとの試合がキャリア最高のパフォーマンスだったと回想する。

完成!

コット
「その夜すべてが完成されたと感じました。」

2008年夏、アントニオ・マルガリートに敗れ、無敗記録とタイトルを喪失、2度ダウンし11回にストップされた。その後、マニー・パッキャオとの対戦でも敗れた。

1976年のムハマド・アリVSケン・ノートン戦以来、ニューヨークヤンキースタジアムでユーリ・フォアマンを9回でストップし3階級制覇した。

リカルド・マヨルガを振り切りマルガリートに雪辱、時のP4Pフロイド・メイウェザー戦を引き当てる。判定で敗れるもののフルラウンドにわたりメイウェザーに厳しいテストを強いた。

続くオースティン・トラウトにも負け、ハードな試合を駆け抜けたコットは全盛期を終えたようにおもわれた。

コットの多大なるキャリアはフレディ・ローチのトレーニングにより復活した。WBCミドル級王者のセルジオ・マルチネスに挑み、9回TKO勝利、世界に衝撃を与えた。

コット
「私にとっては特別な事でした。自分をプエルトリコの偉大なファイター達と比較したくはない。4階級制覇は単なる数字です。ただベストを尽くして戦った結果です。」

ミドル級王座を1度防衛した後、コットはカネロ・アルバレスにユナニマスデシジョンで敗れ王座を失うがこの試合の結果にコットは納得していない。

21か月の休養から復帰したコットはまた別のタイトルをコレクションに加えた。日本の亀海喜寛とWBO世界スーパーウェルター級王座を争いユナニマスで勝利した。

この王座をサダム・アリに奪われるが、既に多くを成しえたコットには不要な試合といえたかもしれない。ここまで戦い続ける理由があったのだろうか?

コット
「私は4人の子供の父親、一家の長として家族全員の未来のために戦ってきた。動機として必要なのはこれだけです。」

現役を退いたコットは自らのプロモーションを立ち上げたり、子供の肥満予防のための組合を設立している。ゴルフ(ハンディキャップは18)や料理を楽しんでいる。

現役時代のライバルについて聞いた。

ベストジャブ リカルド・トーレス

コロンビアのリカルド・トーレスだったとおもう。強くていいジャブを打たれた。

ベストディフェンス フロイド・メイウェザー

あらゆる瞬間でも滑らかで素早くて接近するのが困難だった。

ハンドスピード ポール・マリナッジ

彼のハンドスピードが一番だった。俺と戦った時は絶好調だったとおもう。よく訓練されていて彼を倒すのは大変だった。

フットワーク マニー・パッキャオ

素早くリングを動き回った。動きがよくて彼にパンチを当てるのは大変だった。

ベストチン 亀海喜寛

亀海だな。マヨルガも強く打っても立ち向かってきたけど亀海がベストだ。俺は持てるベストパンチを全て打った。それでも彼はガンガン向かってきた。

スマート メイウェザー

紛れもなく彼だ。一発はなんとか当たる。でももう二度と当たらない。クレバーなファイターだった。

屈強 リカルド・マヨルガ

俺が戦った中ではもっとも屈強だった。打っても打っても全く動じない。硬い岩のような奴だった。

ベストパンチャー ランドール・ベイリー

2004年の初防衛戦で彼とやったんだけどすごい右を食った。なんとか試合をコントロールできたけどね。

ベストスキル メイウェザー

ボクシングのスキルでも、根源的にもメイウェザーと言わねばならないだろう。彼の難しさは1発当てても2発目が絶望的なことだ。同じ過ちを繰り返さないんだ。高いスキルで彼は全ての試合に勝利した。

総合 メイウェザー

誰よりもスマートで本当に偉大なファイターだ。だから全員に勝ってきたんだ。

突然変異の変則スタイル、異能の身体能力を除けば、リカルド・ロペスの次に美しいファイターだったかもしれない。何の欠点もなく、勤勉で左が強く多彩、これぞ、リアルファイターなのがミゲル・コットだった。有名無名問わず、今が旬な強豪と最も多く戦い続けた男。

かつてないほどに世界的なスケールでのビッグマッチが増えてきた日本人ボクサーの近況だが、リアルタイムで最も偉大な男と戦ったのは亀海喜寛だったかもしれない。ゴロフキンと戦った日本人もいるが、まだレジェンドになる過程の段階だった。ミゲル・コットはあの時すでに伝説だった。そんな伝説が今日、亀海を認めていた。

最近の選手なので総括するような事は書けないが、スーパーライト級から出てミドル級を制するのはちょっと異常で、サイズが指摘されるカネロよりずっと小さなミドル級だった。

そんな偉人のコットがリカルド・トーレスやポール・マリナッジ、ランドール・ベイリーなどをきちんと評価してくれるのはうれしいし、何といっても亀海を選出していたので記事にした。ベストチン、微妙なカテゴリでの選出ですが亀海の打たれ強さは世界トップクラスと証明された。

そして、カネロやマルガリートの事には一切触れず、メイウェザーを賞賛しているのも面白い。既にメキシカンは当時から怪しかった。

まさにレジェンドによるレジェンドが体感したレジェンドたる評価だ。
スーパーライト級、ウェルター級時代の若きコット、あれぞまさにネクストジェネレーションだった。

https://www.youtube.com/watch?v=iZ9Z1N26RA8

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6 COMMENTS

アバター羽田

どうでもいい私見ですが若い頃のクラウチングスタイルよりも、ローチの薫陶を受けスキルフルボクシングに転身したロドリゲス戦以降の方がpfp的には強かったと思います。

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アバターマイティ

怪人マヨルガと比肩し得るタフネスとして亀海の名前を出してくれたのは嬉しいですねえ。

コットのこのコメントはこの世に溢れる世界タイトルよりも、ずっと勲章モノだと思いますよ。

日本のメディアにはこういう記事をもっと喧伝して欲しい。

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アバターくじら

カネロ戦でAサイド取ったあたりちゃんと強く交渉出来てたみたいでなんか安心。
亀海やアリ戦は最後の一稼ぎとか言われてたけらしいど試合後は盛大に惜別のスタンディングオベーションでとても良かったと思う。
ドーピングの陽性反応も無かったし。

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アバター通りすがり

こうして見るとコットと戦った相手は全盛期の選手ばかりですね。モズリー、ジュダー、パッキャオ、メイと殺人的なキャリアですよね。必要以上にトラッシュトークもせず、敗北後もネチネチ言い訳をしない彼は非常に男らしくて好きな選手でした。
元ミニマム級王者の新井田豊さんも日本人はコットのボクシングを参考にするといい、と仰ってましたよ。

返信する
アバターくじこ

小泉さんも言ってたけどコットを嫌いなファンはいないでしょう。
スーパーベビーフェイスのコットがハグするフリしてオルティスをKOしてそれを指摘したマーチャントを『ボクシングを何も知らないクソ以下』と罵倒した金魔王メイウェザーをBESTに据えるあたりスポーツマンとして好感もてますねw。

返信する
アバターTTT

コットの勇敢さやスポーツマンシップには本当に頭が下がります。
マルガリート戦はほぼ確実に(次戦で発覚する)石膏入り細工グローブで殴られていたはずですがネチネチ文句言わないし、最後となったサダムアリ戦も即手術レベルの怪我を負ったまま棄権せず続行するし。
体格差がありながらカネロと互角に戦ったのもすごい。

ただ、スタイルが手本として最適かは別問題ですけど。左利きのオーソドックスという時点で少し変則ですから(記憶が正しければデラホーヤやドネアもそう)

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